険峻な山々が海岸から一気にそそり立ち、海岸付近ではウミガメが産卵し、サンゴ礁に熱帯魚が遊びます。
年間平均気温19℃の亜熱帯気候ですが、山頂部では平均気温8℃の亜寒帯に近い気候で、冬には雪と氷に閉ざされるという複雑な気候をもっています。
そのため、植生もアコウ、ガジュマル、ヘゴなど亜熱帯からヤクシマシャクナゲ、ヤクシマダケなど亜寒帯にわたり、それぞれの植物群落が一定の垂直分布を示して生育しています。
また、植物ばかりでなく、ヤクシカ、ヤクシマザルなど固有の動物、アカヒゲやアカコッコなど絶滅の危機にある希少な鳥類も生息。
つまり屋久島は、南西諸島から北海道まで、南北に長く2000kmを超える日本列島の自然気候を凝縮した島であり、多様な動植物の生態系を一島にして併せもっている、貴重な自然の宝庫なのです。
標高1000~1500mに分布する屋久島のシンボル「屋久杉」は、樹齢1000年以上のスギをさします。
樹齢1000年未満のスギは屋久島では「小杉」とよばれるのです。
樹齢7200年と推定される「縄文杉」や、推定樹齢3000年の「紀元杉」など、樹齢1000年を超えるスギの数は2000本以上といわれます。
本来、スギの樹齢は数100年前後ですが、屋久島の杉は栄養が乏しい花崗岩の大地に育つために生長が遅く、そのぶん材質が緻密で樹脂分が多いという特徴を持っています。
したがって腐りにくく、長生きして大きくなるといわれています。
現在、伐採は禁止されていますが、江戸時代以降は建材として重宝されていました。
